奈がながの(長々の)、月日をかけて、御佛(みほとけ)は、そのみこころ(御心)をとどけたまえり
私の心の中に真実なるものは何も無い。しかし、こんな私が仏縁に遇い、信心が開けるのは、久遠の
昔から、さまよい続ける私に願いをかけ、見守って下さる佛様のお陰です。
この詩は、名古屋の曹洞宗の高徳なお坊さんとして有名な西川玄苔老師が詠われたものですが、11
の詩と同様の事を詠っておられる思います。私達は、仏教の話を真面目に聞く時もあるかと思えば、
とんと忘れてしまって仏様を拝む事もない欲望生活に身を置いてしまう事があります。そしてその繰
り返しの人生ですが、仏様の方は、ずーと待っていてくれて、決して見捨てる事はありませんでした、
と言う悟りの境地の詩だと思います。私達にも確かに折りに触れて、連れ戻されているかのように感
じる事もありますが、この詩を自分のものとして実感出来る瞬間が来ますでしょうか?